ロバート・マズレクはハードバップが似合う
90年代中期に純粋なハードバップ路線を歩みながら突如としてモダンジャズシーンから転進したトランペット・コルネット奏者のロバート・マズレク。英HEPにはモダンジャズに邁進していた当時の溌剌としたプレイを記録したアルバムが数枚ある。今回はデビュー盤から2作目の「Robert Mazurek/badlands WITH Eric Alexander」。メンバーはマズレクの他、テナー:エリック・アレクサンダー、ピアノ:ランドルフ・トレスラー、ベース:ジョン・ウェバー、ドラムス:ジョージ・フラダスのクインテット。デビュー盤の"Man Facing East"はアレクサンダー抜きのワンホーンでリズムセクションは同一メンバー。HEPには96年にも同じクインテットで録音していて古くからの盟友で余程相性が良いのかも知れない。演奏スタイルはストレートアヘッドの典型的なハードバップ。マズレクのオープンでのブリリアントなソロやミュートでのセンシティブなプレイは緊張感を伴ってハードバップ全盛期のサウンドを想起させる。アレクサンダーのスケールの大きい安定したソロは大物の貫禄を示すもの。曲は全10曲でマズレクのオリジナル4曲の他はジャズメンの曲とスタンダード。マズレクのオリジナルは馴染みやすくいい曲を書く。"Angel Eyes""I Fall In Love Too Easily"に聴かれるマズレクのバラードプレイは見事に尽きる。マズレクは紛れもなくハードバップが似合う。
1994.9.6/1995.7.5,6 Edinburgh
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