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2007年8月

2007年8月28日 (火)

お好み焼き屋のジャズ

Img_1418 「Jazz at The Hotcake-shop/Hajine Ishimatsu」はドラマーでリーダーの石松元のリーダー作。このユニークなタイトルは石松が開店している店にあやかったもの。一見商業主義的と映るが実ははちきれるばかりの新鮮度抜群の純正モダンジャズ。ベテランジャズメンによるオーソドックスな大人のジャズを楽しむ趣向。メンバーはリーダー、ドラムス石松の他にテナー高橋達也、トランペット河東伸夫、ピアノ江草啓介、ベース桜井郁雄のクインテットと超怒級のメンバーで食指が動いてしまう。石松は前田憲男の大型コンボのウィンド・ブレーカーのドラマーでステディなドラムワークには定評がある。経験豊かで唄心のあるバッキングは他の追随を許さない旨さがある。ここでもソロイストを鼓舞しダイナミックにセンシティブにドラミングを展開する。演奏は5人の多彩な編成で各ソロイストの個性がタップリと味わえる絶妙なサウンドが聴ける。2管で4曲、テナーのワンホーンで2曲、トランペットのワンホーン1曲、ピアノ・トリオ2曲にベースとドラムスのデュオ2曲(同一曲)。フロント陣のソロワークも見事だが江草トリオのバッキングの素晴らしさが特筆される。高橋のワンホーン"When Sunny Gets Blue""There's No You"バラードプレイの唄わせ方はベテランの味。河東のワンホー"Like Someone In Love"ブリリアントなソロに感動。江草トリオ"Autumn Leaves""Dango"ジャンゴはこの曲の屈指の名演の一つ。デュオ"Softly As in A Morning Sunrise"デュオがこんなにメロディアスとは驚き、ドラムの力が大。2管"Pancake Blues""Killer Joe"他、前田の作編曲が光る見事な演奏。ベテラン達のスタンダードジャズの素晴らしさを堪能しよう。
2001.10.1 Sax Record SAX-1

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2007年8月27日 (月)

ウェストライナーズのメンバーによる豪華なセッション

Img_1416 かつて日本を代表する名コンボだったウェストライナーズのメンバーによる再会セッション。「WE3+THREE/SALUTE TO SIR DUKE」。ドラマー猪俣猛のジャズ専門誌選出の”南里文雄賞”授賞記念として1996年にリリースされたもの。猪俣猛、前田憲男、荒川康男のWE3に旧メンバー3人のサックス奏者が共演する趣向。WE3はウェストライナーズのリズムセクションで40年以上コンビを組んでいる黄金トリオ。ピアノの前田の卓越した作編曲と円熟したテクニックにベースの荒川、猪俣の繰り出すサウンドは高い音楽性に溢れている。サックス陣は日本のジャズシーンの歴史を築いて来た偉大なジャズメンでアルト五十嵐明要、テナー西條孝之介、バリトン原田忠幸というテクニック風格共名匠に相応しい大ベテラン。演奏は全10曲で5曲はWE3の演奏。3管で2曲、3曲で各サックス奏者がフィーチャーされるワンホーン。3管のぶ厚いアンサンブルとサックス奏者の個性溢れるソロが味わえる贅沢なサウンドが堪能できる。これはまさに大人のジャズが凝縮されている演奏。曲は3管で"BROADWAY"と"タイトル曲の"SALUTE TO SIR DUKE"はビッグバンドのようなアンサンブルで前田の編曲が見事で白眉。五十嵐の"OUR LOVE IS HERE TO STAY"西條"WILLOW WEEP FOR ME"原田"IN A SENTIMENTAL MOOD"WE3で"LIKE SOMEONE IN LOVE""BODY&SOUL""MY FUNNY VALENTINE"など。
DENON  COCY-80164

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2007年8月26日 (日)

ピアニスト、マイク・ロンゴが放った最新作

Img_1409 米CAPレーベルのピアニスト、マイク・ロンゴの最新作がリリースされた。モダンジャズの伝統を継承する本物のピアニストが元気なのは頼もしい限り。そのホットなCD「MIKE LONGO TRIO/FLOAT LIKE A BUTTERFLY」。ロンゴ得意のトリオ物だ。今回のメンバーは前作のトリオとは違いベース、ポール・ウェスト、ドラムス、ジミー・ウォームワースという過去に数々のセッションをこなしてきたベテラン中のべテランジャズメン。ロンゴは知られているようにD・ガレスピーバンドの在籍時に音楽監督に抜擢された実力者。スタイルはオーソドックスそのもので少しもブレがない。力強いタッチとスイング感、唄心のあるフレージング、特にバラードに於けるセンシティブなプレイは比類なく美しい。御大の下で磨いた腕と経験がものをいっているのだろう。ロンゴのピアノはまさにハードバップの王道を行く卓越したテクニックは円熟味を増している。最近、欧州の一部のピアニストを中心にテクニック偏重でスイングしない観念的なピアノが横行する中ロンゴのピアノとは雲泥の差は歴然としている。背伸びせず等身大のスタンスで曲と向き合う。ロンゴの魅力はここにある。演奏は全11曲。スタンダード4曲にジャズメンオリジナル5曲とロンゴのオリジナル1曲。"Girl Of My Dream""Dancing In The Dark"4ビートに乗って軽快にスイングするグルービーな演奏。"Tenderly"はピーターソンへの憧れの曲、優雅に演奏。"Witch Hunt"は最もモーダルな演奏。唯一のオリジナル"Diminished Returns"はスローテンポの新しいイメージのミステリアスな曲。ガレスピーの"Here Tiz"はこのブルージー感覚は若手には出ないフィーリング。他に"Laura""It Could Happen To You""Evidence"など。
CAP 1006

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2007年8月25日 (土)

トランペッター、ジョン・アードレイのBlue Jack盤

Img_1408 オランダのBLUE JACKレーベルは突如として驚きのセッションをリリースする。人気の”FORGOTTEN TAPES”シリーズからピアニスト、ホッド・オブライエンとトランペッター、ジョン・アードレイの共演作で1990年の「Hod O'Brien/Jon Eardley Quartet/Yardbird Suite」。メンバーは二人の他ベース、ドラムスはオランダのジャズメンのようだ。双頭カルテットだがアードレイの名を耳にするのは久し振りの事。二人は50年代から活動していながら地味と渋さに甘んじていたプレヤーで共演はこれが初めて。アードレイは一部のファン以外は知名度は低い。50年代ズート・シムスの仏デュクレテトムソン盤の好演が注目されたがその後渡英してから疎遠になったのだろう。英スポットライトにはアードレイのいぶし銀のプレイが聴けるアルバムが何枚かある。。ここでもかつての輝きは失っていてもうまさは抜群である。オブライエンはBlue Jackでは顔なじみで新録の注目作も人気を博し、バップピアノは健在だ。この演奏はブローイングセッションで両者のソロパートも長くソロの応酬も聴き所。ベテランの安定感のあるプレイと熱気がムンクンするハードバップの醍醐味が堪能できる。演奏は全6曲。スタンダードとパーカー、ガレスピーなどのジャズメンオリジナル。"Will You Still Be Mine"のみオブライエン・トリオで他はアードレイのワンホーン。"What's New"はバラードでアードレイの実力を示した力演。"Crazy Rhythm""Yardbird Suite""Blue 'N Boogie"らは両者の見事なソロがじっくり聴ける。
1990.5.11 BLUE JACK BJJR 024

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2007年8月24日 (金)

コペンハーゲンのジョニー・グリフィン

Img_1379 テナー奏者ジョニー・グリフィンとピアニストケニー・ドリューの二人は50年代から共演している仲で実に30年に及んでいた。今回は再会セッションで1989年(リリース1999年)コペンハーゲンのライブ「JONNY GRIFFIN QUARTET/CATHARSIS!」。メンバーは二人の他にベース、イエンス・メルガード、ドラムス、オレ・ストリーンバーグというグリフィン得意のワンホーン・カルテット。リズムセクションの二人は現地のジャズメンのようだ。グリフィンとドリューは58年にリバーサイドでの共演を皮切りに親密化して行く。60年代にブラックライオンに70年代にはステープルチェースに共演作をリリースし史上に残る名演を残して来た。この80年代後期のセッションでも水を得た魚のように溌剌としたプレイは健在。この後ドリューは他界してしまうが晩年の演奏とは思えない若々しいプレイでセッションを楽しんでいる様子が浮かんで来る。普段通りに有名曲を淡々と吹く力の抜けたグリフィンのテナーもいい。グリフィンの得意ナンバー”ハッシャバイ”はいつ聴いても一級の雰囲気を持っている。演奏は全6曲で他に"Just Friends""If I Should Loose You"グリフィンのオリジナル"Slukefter Blues"
"Isfahan""Rhythm-A-Ning"
1989.7.15 STORYVILLE  STCD 8306

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2007年8月23日 (木)

”ジャズに魅せられて”の「沢田駿吾と仲間たち」

Img_1381 日本クラウンは地味なレーベルだがことジャズに関しては他のレーベルでは取上げない企画やジャズメンを大胆に起用してアルバム作りをする侮れないレーベル。今回はシリーズ”ジャズに魅せられて”から「Shungo Sawada asd the Best Friends/Five Spot After Dark」。日本のジャズギターの先駆者、故沢田駿吾を中心とした仲間たちのリラックスした寛ぎのアルバム。参加ジャズメンはテナー、クラリネット、花岡詠二、バリトン、原田忠幸、ピアノ、江草啓介、ギター、小西徹、ベース、安久津泰久、ドラムス、八城邦義というベテランで渋い面々。フロント陣は曲により編成が変わる。沢田はジャズ史を刻んで来た百選練磨のベテランでジャズの全てを知り尽くし、最後までジャズに情熱を注いだジャズマン。リラックスしたセッションはお手のものソロワークが冴えわたり楽しいジャズの世界へ誘ってくれる術は天下一品。サポートする江草のピアノはトミフラを彷彿する見事のソロを展開し小西を加えた4リズムはスイング横溢した見事なものでジャズの醍醐味を味あわせてくれる。名手たちの演奏に身をまかせ、自然体でジャズの楽しさを満喫したい。演奏は良く知られ親しまれている厳選12曲でスタンダードとジャズメンオリジナル。曲は"Jordu""Body&Soul""Relaxin' At Camarillo""Five Spot After Dark""Lullaby Of The Leaves""After You've Gone""You'd Be So Nice To Come Home To"など。
1997.4.29, 5.25 日本クラウン CRCI-20313

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2007年8月22日 (水)

ジェームス・クレイ、シダー・ウォルトン・トリオとのワンホーン

Img_1376 50年代から活躍しているベテランプレヤーでテキサス出身のジェームス・クレイ。テキサスといえば”テキサステナー”といわれるあくの強さをイメージするがJ・クレイは全くスタイルを異にする正統派の純正メインストリーマー。今回はクレイのワンホーンジャズ「james clay/I let song go out of my heart」。クレイの力強くスインギーで良く唄う特長が出た優れたアルバム。メンバーはクレイの他ピアノ、シダー・ウォルトン、ベース、デヴィッド・ウィリアムス、ドラムス、ビリー・ヒギンスというかつて黄金のC・ウォルトン・トリオがリズムセクションを務める極上のワンホーン。クレイは実力を持ちながら何故か知名度が上がらない。まともすぎて没個性が原因しているのだろうか。50年代から数々のセッションに参加し存在感をしめしていただけにもっと評価されるべきだ。クレイのようなジャズらしいジャズはコルトレーン派が横行する中では貴重な存在。特にバラードプレイは格別で"MY FOOLISH HEART"や"THE VERY THOUGHT OF YOU"は絶品。バッキングするウォルトン・トリオの参加がこのアルバムの価値を高めている。余談だがジャケットデザインは暗いイメージでお世辞にもいいとはいえない。演奏は全10曲で全てスタンダードとジャズメンオリジオナル。"THINGS AIN'T WHAT THEY USEDTO BE""RAIN CHECK""I MEAN YOU""JUST IN TIME" "I CAN'T GET STARTED"など。
1989.1.20 ANTILLES 422-848 279-2

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2007年8月21日 (火)

ベテランギタリスト寺井豊の初リーダー作

Img_1377 日本のメジャーレーベルの”キング”とは思えない隠れた実力派ジャズマンのアルバムを取上げます。1997年リリースの「YUTAKA TERAI/OLD & NEW」。キングの”ジャズ・ギタリスト・ショーケース”の第3弾として発売されたもの。寺井豊が50年代からジャズの道に入ってから初リーダー作の記念すべきアルバム。リーダーの寺井は大阪を拠点にしているギタリスト。その寺井を中心に関西で活動しているジャズメンで固め、デュオ、トリオ、カルテットと曲により編成が変わる。このCDはメディアが東京中心の情報発信では捉えられない地方の優れたジャズマンの活動を知る意義は大きい。ライナーで寺井がモダンジャズの祖の一人チャーリー・クリスチャンの影響をうけ、さらにギターの名匠バーニー・ケッセル、ジム・ホール、ウェス・モンゴメリーらを聴いてジャズギターのスタイルを発展させて来た人。これらのジャズメンはオーソドックスなプレイとスイングにかけては無類のプレヤー。寺井のギターはJ・ホールのようにスインギーでセンシティブなプレイとジャズのグルーブ感が全体に溢れすんなり溶け込める所がいい。ベテランらしく奇をてらわず寺井のスタイルでストレートに表現した演奏に好感が持てる。サイドメンも絶妙のサポートで寺井を盛り立てる。ジャケットカバーは何と”リバーサイド”を思わせるデザインがいかしている。演奏は全11曲。カルテット8曲。トリオ2曲、デュオ1曲で寺井のオリジナル2曲にスタンダード、ジャズメンが9曲。曲は"But Not For Me"はデュオ。"I Hear Rhapsody""Walkin'"はトリオ。"East Of The Sun""Hot House""Alone Together"オリジナルの"Chaild Dance""For T"などはカルテットの演奏。
1997.8.6 KING KICJ 334

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2007年8月20日 (月)

ベニーゴルソンのワンホーン・ジャズ

Img_1375 モダンジャズ界に於けるテナー&作編曲者のベニー・ゴルソンの名は格別なものがある。ゴルソンの曲からジャズに興味を覚えた人が多くいる事も事実。今回はゴルソンのワンホーン・ジャズで1996年スイスでのライブアルバム「UP JUMPED BENNY/BENNY GOLSON」。メンバーはゴルソンの他ピアノ、ケヴィン・ヘイス、ベース、ドワイン・ブルーノ、ドラムス、カール・アレン。ベテランとトップクラスの若手リズムセクションのカルテットで溌剌としたゴルソン節が聴けるアルバム。ゴルソンはソロイストか作曲家かといわれれば紛れも無く作曲家に軍配が上がる。ソロではメロディアスとはいい難いタレ流し風なメリハリの少ないソロは魅力に欠ける。曲では人気の”クリフォードの想い出””ウィスパー・ノット”以外でも魅力的な曲が多い。”アウト・オブ・ザ・パースト””フェア・ウェザー””スティブルメイツ””アー・ユー・リアル”などは多くのジャズメンが取上げ名演を残している。ここでのゴルソンは若手に触発されていつになく挑戦的なプレイが浮かび上がる。ドラムとのデュオや無伴奏ソロなど意欲的なプレイが展開されていてゴルソンの違った一面を知ることが出来る。K・ヘイズ以下のリズムセクションは第一線でバリバリのプレヤー達で新感覚の活きの良いバッキングでサポートする。ベテラン、俊英の世代の違うメンバーが緊張感を生んでいる。演奏は全7曲。ゴルソンの名曲4曲にジャズメン3曲。ゴルソンのオリジナルでは"Stablemates""I Remember Cliford""Whisper Not""Gypsy Jingle Jangle"の4曲、他に"Up Jumped Spring""Tiny Capers"など
1996.5.23 ARKADIA  70741

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2007年8月19日 (日)

安保徹本領発揮の傑作アルバム

Img_1374 今回はWhat'sNewレーベルの傑作アルバムを取上げます。2004年リリースの「MISTY NIGHT/TORU AMBO」。今や本邦の主流派テナー奏者の安保徹は人気、実力とも抜群なものを持っている。前作「アイ・シュッド・ケア」も高い人気を博したがこの新作も風格が増した特筆すべき作品。メンバーは安保の他リズムセクションはピアノ、太田寛二、ベース佐々木悌二、ドラムス、村田憲一郎のジャパニーズバップ・トリオ。まさに50~60年代のオーソドックスなワンホーンジャズ。ジャズシーンの現況はこうした何の変哲もないハードバップには目を向けたがらない。しかし安保は着実にジャズの王道を歩み孤軍奮闘している姿は頼もしい限り。テナーの持つ太い音を出す人は大勢いるがメロディアスな安定したフレージングの人は稀有な存在。バッキングする太田トリオはこうしたサウンド作りには欠かせない最適任の定評あるメンバー。演奏は全9曲。ジャズメンオリジナルが中心。"BASIC BIRKS""BODY & SOUL"と"YOU'VE CHANGED"は安保の実力を示すバラード"ON A NISTY NIGHT""RED TOP""PICTURE HEATH"など
2003.12.13,14 What'sNew WNCJ-2132

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2007年8月18日 (土)

ロニー・スコット・クラブのジョージ・コールマン

Img_1371 テナー・ソプラノ奏者のジョージ・コールマンと英ジャズシーンの大御所でアルト奏者のピーター・キングの共演したCD「GEORGE COLEMAN/BLUES INSIDE OUT」。1995年ロンドン・ロニー・スコットでのライブ。メンバーはG・コールマン、P・キングの他ピアノ、ジュリアン・ヨセフ、ベース、デイブ・グリーン、ドラムス、マーク・タイラーのクインテット。コールマン以外は全てイギリスのジャズメン。クレジットではコールマン名義だが実質はキング中心のカルテットにコールマンが客演した形。コールマンはソプラノを持ち替えるがここではテナー一本に専念してキングと壮絶なバトルを繰り広げるブローイングセッション。コールマンは何回も渡英しており70年代にはここでライブ盤もリリースしていて余程気に入っているようだ。聴き所はテナーとアルトのソロの応酬。コルマンのメロディアスとはいえないモーダルなソロとキングの革新性のある斬新なサウンドは緊張感が支配し、暑さを吹き飛ばす二人のアグレッシブなプレイは圧巻。ソロでは音の安定度でキングに軍配が上がる。演奏はコールマンやジャズメンの6曲で10~15分の長尺演奏。曲は"Tune Up""Venus Fly Trap""Nancy""Blues Inside Out""Oleo"など。"Nancy"はコールマンのワンホーンによるバラード。
1995.1.13  RSJH JHCD 046

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2007年8月17日 (金)

益田幹夫7年振りの復帰作

Img_1368 ”ミッキー”の愛称で親しまれた益田幹夫は20代から渡辺貞夫や日野皓正、アート・ブレーキーらに才能を認められた逸材だった。今回は彼の7年振りの復帰作「BLACK DAFFODILS/MIKIO MASUDA」。前作は日本人3人の作品だったが今回は単身渡米して世界のトップスター、ベース、ロン・カーター、ドラムス、ルイシュ・ナッシュという願ってもないピアノトリオ。益田が7年の空白期間に蓄積していた濃密なアイディアを満を持して放った力作。大御所を前に気負う事無くしっかりと地に足をつけた堂々たるもの。一時期時流にのってクロスオーバーサウンドにも発展したが益田の本質はオーソドックスなアコースティックサウンドにある事に疑う余地はない。ジャズの伝統の重みが無限の豊潤感をかもしだす。このCDは日本以外の米国や欧州でもリリースされていてまさに益田が世界に示した飛躍の一歩をいたためた作品といえる。益田は98年にもNYでドラムスにグラディ・テイトを迎えて第2弾「BLUE DUMPLINGS」をリリースしている。演奏は全11曲オリジナル4曲にジャズメンオリジナル5曲とスタンダード2曲。オープニングナンバーの"IN A SENTIMENTAL MOOD"曲想をじっくりといかすバラードが見事。"THERE IS NO GREATER LOVE"ミディアムテンポのスインギーな演奏で途中カーターのソロが入る。"IMPROVISATION2"は益田のオリジナル。アップテンポで益田の縦横無尽なピアノは非凡さを表している。"BLUE MONK"益田のブルージーな演奏が聴き所。"ONCE  I  LOVED"ボサノヴァでメロディをストレートに弾きボサノヴァのさわやかさがでている。他数曲。
1996.9.13,14  JVC 9030-2

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2007年8月16日 (木)

パリ、オリンピアのディジー・ガレスピー

Img_1352 トランペッターのディジー・ガレスピーはチャーリー・パーカーと並んでモダンジャズの巨匠。しかし業績のみが強調されて自身のトランペットを聴く定番があまり見当たらない。ビッグバンドを解散した60年前後から結成したクインテットは史上に残る名コンボにも拘わらず殆んど注目された事が無い。今回は1965年パリ、オリンピアでのライブ「DIZZY GILLESPIE AND HIS QUINTET Featuring James Moody」。ガレスピー面目躍如のライブ。メンバーはガレスピーの他テナー、フルート、ジェームス・ムーディ、ピアノ、ケニー・バロン、ベース、クリストファー・ホワイト、ドラムス、ルディ・コリンズというガレスピーコンボの史上最強軍団。ガレスピーは何回も使節団として欧州各国を歴訪し、演奏しているが何故か完全な形でのアルバムが見当たらない。マイルス、モンク、キャノンボールやエバンスらの”イン・ヨーロパ”物をリリースしているのとはえらい違いだ。過小に評価されているのだ。ガレスピーのコンボには優れたジャズメンが去来した。ピアノにJ・マンス、L・シフリン、ケニーバロン、アルト、フルートにL・ライト、J・ムーディらで地味ながら力のあるジャズメンばかり。ここでもガレスピーは親しみの中にジャズスピリットが溢れたプレイを展開しJ・ムーディーの音楽性豊かなプレイはガレスピーコンボの完成度の高さを物語っている。全般的にガレスピーの人間味が出た和やかなセッションだがそれでいてイージーにならず緊張感を維持した質の高い演奏。全6曲。時代を反映してA・C・ジョビンのボサノヴァ2曲にガレスピーの得意ナンバー3曲とムーディのオリジナル1曲で1曲のみガレスピーのヴォーカルが入る。曲は"ONE NOTE SAMBA"CON ALMA""UMH  UMH""TIN TIN DEO" OH  JOE"他。
1965.11.24 Trema 710465

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2007年8月15日 (水)

ピアニスト横山静子不滅の名演

Img_1358 ピアニストの横山静子が病に倒れてから5年目の夏を迎える。40年に及ぶ音楽生活でやっと自分のプレイが出来るようになったと述懐していた矢先だった。今回は彼女の初リーダー作で遺作となった珠玉のピアノトリオ「MY MOTHER/SHIZUKO YOKOYAMA TRIO」。他界する1年前の録音。メンバーは横山の他ベース金澤英明、ドラムス田井中福司という帰国時に活動しているメンバー。このCDは彼女が長い間蓄積していた思い入れのある曲を集めて満を持して放った傑作。横山静子といっても一部にファン以外は知名度は高くない。何しろ20年の在米でたまの帰国時のライブしか接する機会が無い。横山の楽暦が凄い。屈指の名バンドのD・エリントン楽団のレギュラーピアニストの座を射止め、数年間活動した実績は燦然と輝く。秋吉敏子だけではなかったのだ。渡米も「ジャズは頭ではなく身体で覚えるもの」との信念のもと米ジャズシーンに裸一貫飛び込んでいった程の筋金入り。黒人ピアニストのハロルド・メイバーンやケニー・バロンの影響を受け、本場のジャズフィーリングを体得した本格派だ。演奏は全12曲。11曲は横山渾身のオリジナル。1曲のみスタンダード。オリジナルは横山の生活体験を通して出来た曲。タイトル曲はジャズ好きの母のに捧げた彼女の思いが伝わる名演。他の曲も良く練られたメロディアスでオリジナル曲とは思えない魅力的な曲が並ぶ。ブルージーにスインギーに強力なタッチでグイグイせまってくるグルービーな演奏が続く。これは横山静子の不滅の名演。曲は"My Mother""Together""Tody""Blues Silence""Cat's Blues""Good Beat""Maiko"など。
2001.8.15 ewe EWCD-0046

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2007年8月14日 (火)

いぶし銀のトランペッター、ブルー・ミッチェル

Img_1349 とりわけ日本のファンから多くの支持を得ていたトランペッターのブルー・ミッチェル。人気実力共A級の力量を持ちながら決して高い評価を得ていた訳ではない。地味で保守的過ぎるスタイルがそうさせたと思うが演奏は中庸を行くいぶし銀の魅力に溢れたもの。今回はミッチェル晩年のカリフォルニアでのライブ盤でJUST JAZZの「Blue Mitchell Live」。このCD、これが初出かどうか不明だがリリースは1990年とミッチェル没後の大分たってからの未発表ものなのか。メンバーはミッチェルの他テナー、マイク・モリス、ピアノ、マーク・レヴィン、ベース、ケニー・ジェンキンス、ドラムス、スマイリー・ウィンタースのクインテットで西海岸のジャズメン。バップ編成で迫力満点の活きのいいジャズを聴かせる。ミッチェルはH・シルバーのグループでフロントを形成したJ・クックとのコンビは絶妙でハードバップの本流をいく見事な演奏で高い人気を博し、以降数々のセッションを通して不動の地位を築いた。ミッチェルの演奏はとかく50~60年代の古い録音に注目が集まりがちだが晩年のH・ランドとの双頭コンボやこのCDのように後期の溌剌として迫力に満ちた演奏は往時と全く遜色のないもので気力溢れる充実した演奏を展開する。アップテンポでアグレッシブなプレイの迫力に圧倒されるし定評のあるバラード演奏もベテランの味をいかんなく発揮し衰えを全く感じさせないプレイに感動する。演奏は全5曲。ミッチェルのオリジナル2曲とレヴィン1曲、ジャズマンのオリジナル1曲にスタンダード。短いトラックで5分、他は11分~16分に及ぶが緊張感が支配して冗長感は全く無い。曲は"Pleasure Bent""Portrait of Jenny""Sweet Smiley Winters""Somthing Old, Something Blue"など
1976.2.1 JUST JAZZ JJCD-1007

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2007年8月13日 (月)

山本剛久々に放つ会心作

Img_1351 藤井武、山本剛、神成芳彦という昔のTBMトリオがまたヒットを放った。トリオでもディレクター、ピアニスト、エンジニアの関係だ。TBMは知られているように和ジャズに果たした役割、功績は計り知れない。これらの人達が築いていったと言っても過言ではない。山本はここから桧舞台に駆け上がっていき、神成の録音はTBMサウンドと称され絶賛された。今回は2001年米国プロデューサーの制作だが3人が絡んでいる。Fimレーベルの「autumu in seattle/Ysuyoshi Yamamoto」。山本久々のピアノトリオになる。メンバーは山本の他ベース金子健、ドラムス大隅寿男で本邦の最高峰を行くメンバー。山本と大隅はかつて山本のレギュラーメンバーでTBMに名作を残している盟友で安定感と完成度は群を抜く。山本のピアノはブルースフィーリングとねばっこさ、ひたすらスイングピアノはジャズの原点を内包する。このCD、Wilson Maのかつての願いが実現した思い入れの強いアルバム。山本のタイトル曲はこのプロデューサーに捧げたもの。TBMの復刻盤XrCDと同様紙ジャケットの堅牢豪華なもので音質は折り紙つきのXrCD仕様。演奏は全10曲。1曲のオリジナルの他山本のお気に入りの名曲が並ぶ。タイトル曲はバラードでロマンティックな情景が浮かぶ印象に残る名曲。十八番のミスティはミディアムテンポでイメージを変えた演奏。    他にに"The Way We Were""Love Is A Many Splendored thing""Theme From Spartacus""No Problem""As Time Goes By"など。
2001.8.8  Fim  FIM XRCD 043

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2007年8月12日 (日)

クリフォード・ジョーダン後期のライブ盤

Img_1347_2 モダンジャズの中堅プレヤーとして君臨し不動の地位を築いたテナー奏者のクリフォード・ジョーダン。今回は彼の晩年の作品で1990年米メイプルシェードのボリチモアで のライブ盤「Clifford Jordan QUARTET/Live AT Ethell's」。メンバーはクリフォードの他ピアノ、ケヴィン・オコーネル、ベース、エド・ハワード、ドラムス、ヴァーネル・フォーニエでクリフォードのワンフォーン・カルテットによるものでクリフォードのテナーが存分に聴けるアルバム。クリフォードは50年代からジャズシーンのトップジャズメンのサイドマンや自己のコンボなどで縦横無尽の多彩な演奏活動を重ね、制作アルバムは実に80枚以上に及ぶ。この間保守、革新派との交流を通して自己のスタイルを確立していったが誰とでも無難に順応する技量が災いしてか明確なアイデンティティを持ち合わせなかったように思う。ここではストレートアヘッドにリラックスして普段着のクリフォードのプレイを展開していて好感が持て、いつものしゃけるあげるような高音も健在だ。余程気分が乗っていたのか一曲でヴォーカルも披露している。他のメンバーも実力は実証済みのプレヤーで4人が一体となった演奏は見事に尽きる。これはクリフォードの後期の演奏活動では上位に挙げていいアルバム。演奏は全8曲でクリフォードのオリジナル3曲にジャズメンオリジナルが5曲。"CAL MASSEY""SUMMER SERENADE""LUSH LIFE"はクリフォードのヴォーカル。"ROUND MIDNIDHT" "BLUES IN ADVANCE"はオリジナル。他3曲。
1987.10.16-18 MAPLESHADE MHS 512629A

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2007年8月11日 (土)

気品とダイナミズム、森本洋子のピアノ

Img_1344 70~90年代に珠玉のピアノを披露して注目された森本洋子の近況が伝わってこないが再登板が待たれる。今回は森本の会心作で1992年の「My Conception/YOKO MORIMOTO TRIO」を取上げます。メンバーは森本の他ベース木村勝彦、ドラムス西川喬昭という前作の”アルビトリオ”と同一メンバー。森本が一躍注目を浴びたのは1975年オフビートのデビューアルバム、ベーシストの栗田八郎トリオのピアニストとして大きくフィーチャーされた事に始まる。気品とダイナミズムが燦然と輝き存在感示した。ビクターレーベル2作目のこのCD、森本のオリジナル4曲が目をひく。作曲の才を示したものだが森本のレパートリーは幅が広い。題材としてクラシックの小品を演奏する。前作では4曲、今回は2曲取り上げている。これらは森本の手で料理されると別物に仕上がる。しかもジャズフィーリングが横溢した見事なスイング感は絶妙で森本の真骨頂。西川のドラムはメリハリの利いたバッキングのうまさは格別で森本の好演を支えている。演奏は全9曲。自身のオリジナル4曲にジャズメンオリジナル3曲とクラシック2曲。ドボルザーク"Humoresque""チャイコフスキー"The Sleeping Beauty"は森本の個性が発揮される。森本のオリジナル"Stroll""In the Shade" Y. T.K"などは親しみ易い佳曲。タイトルチューンでS・クラークの"My Conception"オープニングは繊細なルバートからインテンポで三者一体となって豪快にスイングするグルービーな演奏で締めくくる。
1992.9.1,2 Victor PRCD-5061

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2007年8月10日 (金)

仏アンリ・テキシェ・トリオのジャズ名曲集

Img_1342 フランスのジャズメンで固めたトリオでベーシストのアンリ・テキシェをリーダーとしたCD「Henri Texier Trio/The scene is clean」。1991年フランス”ラベルブルー”のヒット作。メンバーはテキシェの他ピアノ、アラン・ジャン・マリー、ドラムス、アルド・ロマーノのトリオでフランスが誇る精鋭軍団。ベースがリーダーだがこの手はほとんどピアニストが主役。アランは保守と革新性が同居したバーサタイルなスタイルで卓越した音楽性の評価は高い。何しろジャズの出発点はB・パウエルに端を発しているというからバップの思い入れは並ではない。ズッシリ心に響く本格的なピアノに感服する。ここではジャズメンの有名曲を奇をてらわずにプレイしモダンジャズの親しみ易さと楽しさが同居した素晴らしい力作。テクシェ、ロマーノはフランスを代表するジャズメンで随所に唄心のある重厚なソロを展開する。演奏は全10曲。全て米ジャズメンの有名なオリジナルに特化した選曲。O・ネルソン、T・ダメロン、J・ルイス、M・ウォルドロン、K・ドーハム、H・シルバー、G・グライスなど曲は"STOLEN MOMENTS""THE SCENE IS CLEAN""SKATING IN CENTRAL PARK""SOUL EYES""LOTUS BLOSSOM""LONELY WOMAN"など。
1991.1.26,27,28 LABEL BLUE  LBLC 6540

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2007年8月 9日 (木)

日本で愛されたピアニストのデューク・ジョーダン

Img_1340 日本で最も愛されたジャズピアニストの一人がデューク・ジョーダン。ジャズ史に残る名曲と名アルバムを残した事はジョーダンの業績を物語るもの。今回は1976年来日時のライブ盤「DUKE JORDAN TRIO/Osaka Concert Vol.2」。メンバーはジョーダンの他ベース、ウィルバー・リトル、ドラムス、ロイ・ヘインズという屈指の重量級トリオ。このCD、リリースされたのはなんと1990年。オクラ入りしていたのが未発表作品として14年経過して世の出たので殆んど注目されなかった。同種の来日ライブ盤をリリース出来ない事情があったのだろう。しかし演奏は好調を裏付けるようにジョーダン渾身のプレイが展開される見事なものでオクラ入りではもったいない代物。70年代に入って例の人気盤”フライト・ツー・デンマーク”で識者に再認識され、以降デンマークのステープルチェースに30枚に及ぶリーダー作を残したのも驚きだ。作曲のうまさはもとより自己のスタイルを貫き通し自分のペースで淡々と弾く姿はまさに円熟の技で他の追随を許さない。饒舌でチャラチャラやれば良いというものではない。このあたりがファンの心を捉えたのだろう。演奏はアンコールを含め11曲。9曲はジョウダンの知られたオリジナルにエリントンナンバーやスタンダード。"TWO LOVES""IN MY SOLITUDE"でいきなりソロピアノ、ジョーダンの人間味あふれる印象的なソロ。"NO PROBLEM""THERE'S A STAR FOR YOU""MISTY THURDAY""JORDU"らはトリオが一体となってジョーダンのグルービーなプレイが堪能できる。"COLD BORDEAUX BLUES"はブルージーなピアノは逸品。"CHEROKEE"でヘインズの見事なドラムソロが大きくフィーチャーされる。リトル、ヘインズの好演と相まってこれはジョーダンの作品でもトップクラスに挙げられる。D・ジョーダンは昨年夏に物故された。
1976.9.22 Sankei Hall. Osaka SteepleChase SCCD 31272

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2007年8月 8日 (水)

ジョルジュ・アルバニタのエリントン作品集

Img_1336 ジャズを早くから取り入れた国フランス。ジャズ史に残るピアニストを沢山輩出している。アンリ・ルノー、マーシャル・ソラル、モーリス・ヴァンダー、ルネ・ウルトルジュ、、ミッシェル・サルダビーなど、さらに今回紹介するジョルジュ・アルバニタ。1993年リリースの「GEORGES ARVANITAS/plays DUKE ELLINGTON」でアルバニタの親しみ易い特長が出たアルバム。メンバーはアルバニタの他ベース、ルイジ・トラサルディ、ドラムス、クリストフ・マーゲットのトリオ。アルバニタは50年代後期からハードバップに造詣が深くインパクトのある作品を制作した事で知られる。その後渡仏したジャズメンのソニー・クルス、クリス・ウッズ、テッド・カーソンらと印象に残る力作をリリースし実力を示した。一時彼のベスト盤と評論家筋から評価された「イン・コンサート」は確かに新境地を開くものだが本質的に保守的指向のスタイルだけにマッコイやハンコックらのコンセプションとは異質に映る。アルバニタは今回のようなジャズマンの曲をやらせたら無類のうまさと真価を発揮する。紹介のCDは気迫に迫るものではなく小細工なしに気軽にエリントンナンバーをすんなりと取上げた類のアルバムで随所にベースのトラサルディの力演が燦然と輝く。演奏は全11曲。1曲でアルバニタがエリントンに捧げたナンバーをソロで弾く。他はエリントン、ストレイホーンの曲。曲は"IT DON'T MEAN A THING""POUR DUKE"はアルバニタのソロピアノ。"TAKE THE A TRAIN""WARM VALLEY""SATIN DOLL""CARAVAN""COME SUNDAY""C JAM BLUES""PRELUDE TO A KISS"など。
1993.3.2,3 DJAZZ DIFFUSION  DJ519-2

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2007年8月 7日 (火)

アルトサックスの王者五十嵐明要

Img_1335 美しい音色で知られ実力の最右翼に挙げられる超ベテランのアルト奏者五十嵐明要。その五十嵐のアルトを大きくフィチャーしたアルバム「HERE AT LAST/Akitoshi Igarashi Meets The Yoku Tamura Trio + Tohru Konishi」。これは東京サウンドシティ企画がリリースしたCDでも傑出した一枚。フロントに五十嵐を配し、リズムセクションに田村翼トリオそれにギターの名手小西徹を加えたオールスタークインテット。五十嵐のアルトは比類なく美しくきれいに澄んでいる。熱くならず曲の持つイメージを淡々と情感を込めて唄い上げる術は天下一品で思わず引き込まれる。日本のジャズの黎明期から活動している超ベテランとの共演をたっての願いであった田村の思いが実現したレコーディングという。ジャズを愛する百戦錬磨のジャズメンが一同に会してセッションを展開する極上のサウンドだ。五十嵐のソロはもとより小西のブルージーなモダンギターの神髄が聴かれる。バッキングする田村はトリオで活動する事が多くホーン入りは珍しいがそのプレイは見事に尽きる。演奏は全10曲。クインテットで6曲。小西カルテットで1曲、田村トリオで3曲。クインテットは"I THOUGHT ABOUT YOU""MOTEN SWING""SOME MORE""A&R BLUES"他、小西カルテット"BODY AND SOUL"田村トリオ"DANCIN' ON THE CELING" DARN THAT DREAM""GIRL TALK"
1995 TSC-CD 0035

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2007年8月 6日 (月)

バップピアノの巨匠バリー・ハリス

Img_1330 猛暑が連日続くとうんざりしてくる。この暑さ払拭するには本物のハードバップのジャズをガンガン鳴らす事に限る。洗練されたジャズではダメだ。いつしかモダンジャズの歴史を築いて来たかつてのバップピアニストも少なくなった。そのうちの一人今でも現役で活動している息の長いピアニストのバリー・ハリスを取上げます。現時点の手持ちの最新作「BARRY HARRIS TRIO/LIVE from NEW York! VOL. ONE」。メンバーはハリスの他ドラムスに盟友ルロイ・ウィリアムス、ベースこのレーベルのハウスベーシスト、ジョン・ウェバーのトリオ。ハリスの特長は好不調の波が無いことだ。いつも安定した持ち前のバップピアノを聴かせてくれる。トリオ盤はアーゴ、リバーサイド、プレスティジ、ザナドゥ、MPS、アップタウン、スペイン盤、オランダBlueJackや日本企画盤など枚挙にいとまがないがどの作品もハリスの個性が出ていて愛着を覚えるアルバムばかりだ。演奏は全10曲で目新しいトラックはなくいつも弾き慣れたもので気負いなく普段通り淡々と弾きこなす所が人生の枯れたベテランの味が出て好ましい。聴いていていつしか暑さを忘れハリスの世界に没頭してしまう。ハリスのオリジナルやジャズメンの曲とスタンダード。曲"Star Eyes" Woody 'N' Tou""Perdido""It Could Happen To You""No Name Blues""A Night In Tunisia""Tea for Two""Nascimento"など。
2004.5.16  Lineage -102

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2007年8月 5日 (日)

女性バップトリオ「鳥尾さん」のデビュー盤

Img_1326_2 全国的に無名のバンドがいきなりメジャーレーベルの「VENUS」からデビューも驚いたが聴いてみて抜擢に偽りが無い力量に納得した。そのデビューアルバムが「BE BOP 鳥尾さん」。”鳥尾さん”はバンド名。女性ばかりのピアノトリオ。メンバーはピアノ中島弘恵、ベース伊東里栄子、ドラムス安永晴美のトリオ。まずタイトルのBE BOPが目に飛び込む。バップに真正面から向き合った気迫に圧倒される本格派のピアノトリオ。”鳥尾さん”のネーミングはライナーによれば鳥尾=トリオ、鳥=バード=チャーリー・パーカーから自然に決まったというのもユニーク。ピアノの中島はW・ケリーやS・クラークなどのモダンピアノを数多く聴き込んでいる伝統直視のプレヤー。ベースの伊東もP・チェンバース、S・ジョーンズらをアイドルとしておりまさにハードバップにはうってつけ。最近のピアノはアカデミックすぎて面白みに欠けジャズスピリットが欠如しているように見受けられる。鳥尾さんはそんな杞憂を払拭するようにジャズの持つ泥臭さがあって爽快。演奏は全8曲全てジャズメンオリジナルやスタンダード。単にバップの亜流にならず自分達の解釈で腰の据わった奔放なプレイは好感はもてる。オープニングナイイバーのD・ガレスビーの"BE BOP"から力強いダイナミックな演奏に圧倒される。他に"Blue Monk""Filthy McNasty"I Didn't Know What Time It Ws""Milestones"をアップテンポやミディアムテンポでスイングする。"What A Diffrence A Day Made"は唯一のバラードプレイ、アドリブパートでテンポを上げる充実の演奏。”鳥尾さん”2作目はどんなアイディアを出してくるか真価が問われる。
2004.3.7 VENUS TKCV-35330

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2007年8月 4日 (土)

チェット・ベイカー1966年の未発表ライブ盤

Img_1317 著名なジャズマンが没後に未発表の音源がリリースされると歓喜する事がある。今日紹介のチェット・ベイカーの未発表アルバムもその部類に入る。没後4年経過した1992年奥さんのキャロル・ベイカーが保存していたライブテープからのリリース。「CHET BAKER LIVE AT PUEBLO、CORORADO 1966」カバーには大きく”家宝コレクション”とクレジットされ1966年コロラドでのライブでまさにレア盤。メンバーはチェットの他にテナー、フィル・アーソ、ピアノ、デイブ・マッカイ、ベース、チャック・ドマニコ。ドラムス、ハリー・キーヴィスのクインテット。ピアノとドラムは知名度がない。この音源、ドラムのハリーが録音した私家盤で決して完全な音質ではないがリアルに捉えられていて状態は良い。チェットの演奏はこの頃愛用していたフリューゲルホーンに専念しフロントを形成するフィル・アーソとのコンビに注目が集まる。何しろ50年代チェットのコンボに参加し最も信頼を寄せてジャズマンだからだ。チェットはこの後不遇の時代を迎え本格的復帰は70年代に入ってからになる。このライブはそんな不安を微塵も感じさせない自由奔放に鋭いアタックでハードバップを存分に吹ききっていつになくチェットが緊張感のある演奏は圧巻である。演奏は全6曲で1曲ヴォーカルが入る。ロリンズ、マイルスの有名曲やスタンダードを10分内外から13分に及ぶトラックが多くチェット、フィル他のソロパートが十分にあり白熱したモダンジャズの醍醐味が味わえる。"AIREGIN""MILESTONES"ではアップテンポにのってチェットとフィルがいきづまるソロを応酬する。"ROUND MIDNIGHT"チェットのバラードプレイが光る。"FORGETFUL"はチェットのいつもの甘いヴォーカルをフィチャー。
1966 CC BAKER 番号なし

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2007年8月 3日 (金)

オランダのピアニスト、レックス・ヤスパーの会心作

Img_1315 オランダのジャズレーベルは伝統的メインストリームジャズにいいのがある。70,80年代の”タイムレス”や現代の”クリスクロス”など最たるもの。今回紹介する"LIMETREE”もそのひとつ。ライムツリーはピアノジャズに力作が多くある。オランダのピアニスト、レックス・ヤスパーの「LEX JASPER TRIO/LEXCURSIONS」。ライムツリーには他にカーク・ライツイー、モンティ・アレキサンダー、ジョン・ヒックスなど米国人ピアニストの佳作が残されている。ヤスパーは70年代にアルバムを残しておりこれは久々のトリオ盤ではないか。ヤスパーは作品が少なく知名度は高くないがO・ピーターソンやE・ガーナーらの影響を受けた本格派。世界にはこうした侮れないピアニストがごまんといるんだろうと思ってしまう。メンバーはヤスパーの他ベース、マーティン・ウィンド、ドラムス、ハンス・デッカーのトリオ。ウィンドはレイ・ブラウンを信望し重量感のある豪快な音は60年代のピーターソン・トリオに匹敵するグルーブ感がある。演奏は全12曲でヤスパーのオリジナル3曲にスタンダード。"You and the night and the music"はミディアムテンポにのってテーマをストレートに奏でアドリブから大スイング。"It could happen to you"アッップテンポのグルービーな演奏。""My ship"バラードプレイ情感を湛えた素晴らしい演奏。"AMA blues"ヤスパーのオリジナルでピータソントリオを思わせる見事な演奏。"Sweet William"バラード。緩急に変化をつけた選曲も光る。他に数曲。オランダのピアニストは難しい事はしないので好感がもてる。シンプルにひたすらスイングする所が気にいっている単純な男だ。
1994.6.29,30 Limetree MCD 0037

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2007年8月 2日 (木)

日本クラウン「The Best Friends」シリーズの江草啓介

Img_1296 ジャズは色々なスタイルがあって面白い。フリーなどのリアルジャズやハードバップのなどメインストリームジャズなど多彩。今日紹介するCDは保守的なメインストリームジャズだが決してコマーシャル化していない筋の通ったジャズ。クラウンレコードのヒットシリーズ「The Best Friends」からの1枚。「Keisuke Egusa and the Best Friends」。このシリーズ他に北村英治、世良譲、与田輝雄、沢田駿吾、光井章夫など本邦を代表するベテランジャズメンに焦点を当てたいぶし銀の作品が光る。今回取上げるのはサイドマンとして右に出るものはいない実力者ピアニストの江草啓介。寡作家の最たる人でリーダー作はこれが2作目。江草のピアノはスタンダードの抜群の対応力、順応性の高さ、趣味の良いバッキングは比類が無い。サイドマンに徹する謙虚さが人間性を表している。ここでは超がつくベテランメンバーを加えスインギーかつグルービーにジャズの楽しさを伝えて余りある。アグレッシブとはベクトルを異にするが安心感と寛ぎの世界がここにある。演奏は全14曲。江草のピアノを中心に各々曲によりフィーチュアーされ、お馴染みのスタンダードを肩肘張らずに親しめる選曲良い。メンバーはアルト清水万起夫、テナー芦田ヤスシ、トランペット光井章夫、ギター小西徹、ベース和田弘志、ドラムス辻村昭一が参加。曲は"Autumun Leaves""As Time Goes By""Stella By Starlight""I Surrender Dear""I'll Close My Eyes""Memories Of You""On The Sunny Side Of The Street"など。
1997.1.22 日本クラウン CRCI-20284

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2007年8月 1日 (水)

Jazzcraftに残したハワード・マギーの復帰作

Img_1294 70年代デンマークにあったJazzcraftは僅かなアルバムをつくって姿を消した伝説のレーベル。その中の1枚でバップ時代の中心的人物、トランペッターのハワード・マギーの復活をかけた久々のアルバム「HOWARD McGHEE-Jazzbrothers」。オリジナルは処分したのでストリーヴィルのCDを残しておいた。メンバーはテナー、チャリー・ラウズ、ピアノ、バリー・ハリス、ベース、リスル・アトキンソン、ドラムス、グラディ・テイト、コンガ、ジャウル・カーティスのセクステットでベテラン中堅のバップに長けたメンバーで固める。マギーは40年代からバップの発信者として最前線で活躍し一目置かれた存在だった。60年代にベツレヘムに”ダスティ・ブルー”やコンテンポラリーに”マギーズ・バック・イン・タウン”などの佳作が印象に残る。さらに夢をもう一度と復活をかけてセッションをもったのがこのアルバム。かつてのひらめきや鋭さは後退しているものの往年の片鱗を随所に見せてハードバップの醍醐味を感じさせる。ハリス以下、サイドメンも実力通りに個性を活かし安定した底力を示している。演奏はオリジナル盤7曲に未発表1曲と別テイク2曲の全10曲。クレジットでは全てマギーの作編曲となっているが。異名同曲やスタンダードも含まれている。CD化で手違いもあるようだ。演奏はまさにハーバップの王道を行く濃密な演奏。
1977.10.19 STORYVILLE STCD 8266

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