« きれいな音色、アルトのジミー・ヒル | トップページ | ハードバップの醍醐味諸田富男SEXTET »

2007年3月13日 (火)

ハードバップの隠れた存在、ラリー・ヴコヴィッチ

Img_0891 ラリー・ヴコヴィッチは往年のバップピアノを今に伝える数少ないピアニストの一人。名前こそ聞きなれないがピアノのタッチを聴けば半端でない堂々たる貫禄のピアノでビバップの歴史を刻んできた風格さえ感じさせる。ヴコヴィッチは旧ユーゴスラビアの出身。10代なかばに家族と米西海岸に移住した。その頃からC・パーカーの音楽を聴いていたというから早くからバップの洗礼を受け、B・パウエル、H・ジョーンズ、T・フラナガン、B・ハリスなどを信望していたという。今回は2005年の最新作「Larry Vuckvich Trio/STREET SCENE」を取上げる。タイトルにトリオと名乗るのは11作目にして初めてで本領を発揮した作品だ。彼の名を初めて耳にしたのは英HOT HOUSEレーベルから1985年に出た「BLUES FOR RED」。ピアニスト、レッド・ガーランドに捧げたものだ。フロントラインがダスコ・ゴイコヴィッチ、チャールス・マックファーソンという魅力ある顔合せだったので購入したのだが未知数のヴコヴィッチのピアノの凄さに脱帽してしまい、以来良く聴くようになった。最新盤はベースに20年来の盟友ラリー・グレナディール、ドラムにアキラ・タナという万全な布陣。全13曲、想いを綴ったオリジナル3曲にスタンダードやジャズメンの曲など多彩な選曲。ドッシリとした響きが胸にせまるり至福のサウンドである。R・ブラウン、P・チェンバースに影響を受けたグレナディールのベースが力強く鼓舞する。曲によりコンガ、ボンゴが加わる。これは現代にハードバップを伝える優れたピアノトリオである。

Larry Vukovich(p)Larry Grenadier(b)Akira Tana(ds)Hector Lugo(cng) 4曲、Vince Delgado(bng)2曲
2005.9.20,21録音 Tetrachord Music 684

|

« きれいな音色、アルトのジミー・ヒル | トップページ | ハードバップの醍醐味諸田富男SEXTET »

「趣味」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/200184/5671787

この記事へのトラックバック一覧です: ハードバップの隠れた存在、ラリー・ヴコヴィッチ:

« きれいな音色、アルトのジミー・ヒル | トップページ | ハードバップの醍醐味諸田富男SEXTET »