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2007年2月

2007年2月28日 (水)

比類なきピアニスト市川修

Img_0848_2 一人の名ジャズピアニストが他界して一年が経つ。セロニアス・モンク、バッド・パウエルなど黒人ジャズに深く傾倒していた市川修がその人である。京都を拠点としてライブ活動しリリースされたCDを愛聴していただけに無念でならなかった。遺作(現時点)は2000年にニューヨークでベースの大御所、バスター・ウィリアムスとセロニアス・モンクのドラマーだったベテランのベン・ライリーのトリオと米国滞在のギタリスト井上智が参加した「「OSAMU ICHIKAWA/IN NEW YORK」になる。市川は何度も渡米して現地ジャズメンと共演しているので全く違和感なく持味を出し切った演奏に終始している。市川修の演奏を最初に接したのは1981年デビュー作の「BODY&SOUL」を聴いた時にさかのぼる。送ってもらったジャケットの中に手作りのライナーと自作2曲の譜面のコピーさらに近々渡米の予定がある事などがつづられた手紙が同封されていた。初めてで人間味ある心づかいに感激した記憶がある。「IN NEW YORK」では”Alone Together””Like Someone In Love”のスタンダードをモンク的フレーズを挟みながら豪快にスイングし、”ラウンドミッドナイト”も情感タップリのバラードが心を打つ。黒さとブルージーな感覚が全般的に支配した比類なき演奏と思う。
Ichikawa Osamu(p)Buster Williams(b)Ben Riley(ds)Inoue Satoshi(g)2000.6.1録音

Img_0851_1 Img_0850_1
1980年デビュー盤「BODY&SOUL」と
手書きのライナーノート

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2007年2月27日 (火)

パーカー派アルト、2人の共演

Img_0847 最近では珍しい2アルトのCDが出た。「COOL BLUES/KAZUNORI SAWADA TAKAO OGAWA」である。チャーリー・パーカー没後50年の節目を契機今はときめくアルト奏者澤田一範と小川高生の二人をフロントラインにすえた。これに若きサムライ達がリズムセクションでサポートする。全曲2本のアルトの激しいバトルが展開される訳ではない。二人の個性を多面的に聴いてもらうといった方がいいかも知れない。澤田、小川の二人は熱心にチャーリー・パーカーを研究され極めて造詣が深い。これだけでも二人の顔合せは興味は尽きない。澤田は本邦最高のバップバンド村田浩のグループで小川も若きピアニスト金子亜里紗のグループの中核メンバーとして旺盛な活動をしている逸材。二人は音色、フレージングがとても似ている。そのため共演する曲のテーマのユニゾンでは1本のアルトに聞こえ判別は出来ない。全体的なサウンドは激しさよりもソフトでまろやかといった印象だ。カルテットでは各人の微妙な個性の違いを感じ取る所が聴き所。全11曲共演6曲、カルテット4曲、ピアノトリオ1曲と多彩な編成で現在では最上級のアルトサウンドが聴ける。
澤田一範(as)小川高生(as)海野雅威(p)吉田豊(b)海野俊輔(ds)2004.12.9録音

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2007年2月26日 (月)

ピアオトリオの真髄ジェフ・ハミルトン・トリオ

Img_0844 輸入盤CDの新譜をチェックしているとピアノトリオが相変わらず多いのが目につく。ピアノ好きもあるが聴き易さに人気があるようだ。中でもレギューラーメンバーでトップクラスの活躍をしているのがジェフ・ハミルトン・トリオである。最近の佳作で独の「MONS」レーベルの「hands on」が良い。ドラマーがリーダーになったバンドはモダンジャズでは過去にシェリー・マン、アート・ブレーキーなどがいるが今でもルイ・ヘイズが自己のバンドでコンスタントな活動を行っている。マン、ブレーキーもリーダーでも常に主役とはならないでソロイストを強烈に鼓舞して個性を引き出す役割を演ずる。これでグループのモチベーションが高まる事になる。ハミルトンは過去にO・ピーターソン、M・アレキサンダー、G・ハリスなど著名なピアニストのドラマーとして実績を積み上げているだけにジャズスピリットは知り尽くしている。特にブラシュワークのうまさはシェリー・マン以来のテクニックではないかと思う。「hands on」ではトリオが一体化して文字通りジャズの醍醐味が味わえる。全8曲、ホレス・シルバー、ベニー・ゴルソンやクリフォード・ブラウンの曲などよく知られたものばかり。ウェストサイド物語の”Somewhere”でラリー・フラーのセンシティブなピアノが聴ける。今最もジャジーなグループではないか。
Jeff Hamilton(ds)Larry Fuller(p)Lynn Seaton(b)1996.10.1録音 MONS MR874-812

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2007年2月25日 (日)

今が全盛フランク・モーガン

Img_0841 「FRANK MORGAN」といってもピンとこないかも知れない。実は1950年代「パーーカーの後継者」と期待された逸材だった。70歳を超える年齢ながら現役活動を続けている。最近もHIGH NOTEから「Frank Morgan/reflections」をリリースした。ジャズマンにありがちな麻薬禍で投獄。若き時代に才能を発揮出来ずに不遇をかこっていた。ムショ暮らしではかのアート・ペッパーとバンドを組んでいたという逸話もある。カムバックしたのは1980年代中期、コンテンポラリーレコードに30年振りに吹き込み機会が与えられ、「EASY LIVING」で実力者シダー・ウォルトン・トリオとの共演で俄然注目された。続いて「LAMENT」を発表しモーガンの実力が評価されるに至った。最近はHIGH NOTE、ANTILLESなどにCDをリリースしている。「reflections」は巨匠マイルス、モンクの名曲、ウォーキン、モンクス・ムードでベテランの味を披露する。モーガンの両親の葬儀の際に奏でた映画「Love Story」が切々と情感を込めたプレイが胸を打つ。
Frank Moegan(as)Ronnie Mathews(p)Essiet Essiet(b)Billy Hart(ds)2005.11.14録音

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2007年2月24日 (土)

隠れた逸材テディ・エドワーズ

Img_0842 50年代米西海岸で白人主体の洗練されたジャズが横行する一方でニューヨークの若き黒人達と変わらぬハードバップも存在していた。その中核的な一人にテディ・エドワーズが上げられる。あまり知られていませんが歴史的な名コンボのブラウン=ローチクインテットが西海岸で旗揚げした時のメンバーであり、当時からその実力は認められていたといえる。モダンジャズの名匠が物故している中、エドワーズも2003年惜しまれつつ他界してしまった。50~60年代の西海岸の黒人プレヤーはジョー・ゴードン、ハロルド・ランド、ハンプトン・ホーズ、カール・パーキンス、カーティス・カウンスなどが中心的に活躍しエドワーズも豪放な音色でウェストコーストに於ける黒人ジャズの存在感を示した。ジャズシーンを変える革新性はともかく地味であったが隠れた逸材といって良いと思う。晩年はHIGH NOTEを中心に精力的にレコーディングした。中でも2001年ワンホーンで吹き込んだ「TEDDY EDWARDS/Smooth Sailing」が近年の傑出した作品である。リーダー作はコンテンポラリ、パシフイックジャズ、ザナドゥ、アンティルスなどにある。「Sooth Sailing」は名バイプレヤのリチャード・ワイアンズ以下の好サポートと相まってモダンジャズの良さを存分に発揮した会心作。全8曲スタンダード4曲、エドワーズのオリジナル1曲とジャズメンオリジナル3曲。

Teddy Edwards(ts)Richard Wyands(p)Ray Drummond(b)Chip White(ds)2001.12.19日録音

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2007年2月23日 (金)

北海道のバリー・ハリス

Img_0836 ひと昔前までジャズを生で聴ける地域は東京一極集中が常識だった。今では全国の主要都市で日常的にライブがあり活きの良いジャズを発信している。今回紹介する札幌を拠点に活躍しているピアニスト福居良もその一人である。1976年札幌で録音されたトリオの「ナジャ」レーベルから「SCENERY」でデビューした。初めて聞く名前だったので躊躇したが「枯葉」「柳を泣いておくれ」など親しみ易い曲が決め手となって買った。再生すると杞憂は解消しすっかり惚れ込んでしまった。翌年も「メロー・ドリーム」が出たので迷わず買った。この2枚今でも大事に保存してある。ここに来て自らニューヨークに乗り込み4作目の「Ryo Fukui In New York」をリリースした。バリー・ハリスの盟友で過去にも共演歴のある二人のトリオ作である。バップ一筋の信念が曲ごとにひしひしと伝わって来る。福居良はやはりトリオ編成が真価を発揮する。全7曲T・ダメロンの「ホット・ハウス」B・パウエルの「バウンシング・ウィズ・バッド」のバップナンバーとガーシュイン、C・ポーターの名曲が続き締めくくりはオリジナルの「メロー・ドリーム」の再演。美しいメロディで夢が無限に広がる。いい曲です。
Ryo Fukui(p)Lisle Atkinson(b)Leroy Williams(ds)1999.2録音

Img_0835
←1976年Nadjaレーベルのデビュー盤「SCENERY」

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2007年2月22日 (木)

Benny BaileyのLAST RECORDING

Img_0840_1 ジャズプレヤーを母国アメリカでスタートしその後渡欧して定住,80歳まで現役を通したトランペッターのデイブ・ベイリー。昨秋に最新作「BENNY BAILEY /LAST RECORDING」を入手した。LAST RECORDINGの文字が目に映りよく見ると録音後の4月オランダの自宅で生涯を閉じた事がわかった。ベニーの拠点が欧州であった事やメジャーレーベルでの吹き込みが少ない事も影響してか一般的な認知度は高くなかった。転機は欧州の蒼々たるメンバーを擁したクラーク=ボラーン ビッグバンドに10年以上在籍した事が知名度を上げたと言える。60年代後半MPSの「BENNY BAILEY SEXTET/Soul Eyes」は共演者の好演と相まって評判を呼んだ。1970~2000年代には欧州各国から無数に上るアルバムをリリースした。スエーデンEMI、デンマークJAZZ CRAFT、英HOT HOUSE、独ENJA LAIKA JAZZ4EVER、HEMPEL、スイスTCB、伊azzurraなど。ベイリーはジャズシーンを変革するようなイノベーターではない。インパクト不足は否めないが、マイルドな暖かさのある音が何とのいえない味があった。フォーマットは殆どがペットプラス3リズムのワンホーンが多い。百戦錬磨の達人ベニーが自由にブローしリズムセクションがソロとバッキンングのパターン。遺作CDはリズムセクションにイタリアの売れっ子ピアニストのマッシモ・ファラオを迎えて見事なバッキングで答えベニーはオープン、ミュートを駆使していつもの通り吹いている。
Benny Bailey(tp)Massimo Farao(p)Aldo Zunino(b)Bobby Durham(ds)2005年
Goodbye Benny

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2007年2月21日 (水)

クールサウンドが蘇る沢田駿吾ニュークインテット

Img_0831 「バードランドの子守唄」といえばモダンジャズの定番の名曲。作曲したのは盲目のピアニスト、ジョージ・シアリングである。そのシアリングが1940年代後期に結成した五重奏団はギター、ヴァイブを加えてアンサンブルを重視したサウンドが「クールジャズ」と呼ばれて絶大な人気を博したという。今回本邦ギターの第一人者であった故沢田駿吾が同一編成の「The SHUNGO SAWADA New Quintet」で見事にシアリングサウンドの真髄を聴かせた。ジャズは黒人中心の音楽と短絡的に思ってしまう。ねばっこさ、泥臭さ、力強さなどは黒人特有なものであることも確かだ。これらが洗練され過ぎてしまうとインパクトが減少しかねない。この辺りがシアリングサウンドの魅力と限界かも知れない。沢田のニュークインテットを聴くと冷静で洗練された都会的ムードが漂う。当時一世を風靡した状況が目に浮かぶ。全12曲。シアリングのクールジャズの代名詞「September In The Rain」「Lillaby of Birdland」を始め良く知られたトラックばかりで親しみ易い。沢田の編曲がシアリングのクールサウンドを見事に再現して十分に楽しめる。一度は聴いて見るサウンドと思う。
沢田駿吾(g)玉川恒一(vib)金山正浩(p)阿久津泰久(b)田鹿雅裕(ds)1998.3.22録音
AUDIO PARK APCD-1010

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2007年2月20日 (火)

チャールス・マックファーソンの新作

Img_0832_1 秋吉敏子はかつてチャールス・マックファーソンを称して「チャーリー・パーカーに最も似た音色の持主」と語った事がある。60年代チャーリー・パーカーのビ・バップを信奉し巨匠チャールス・ミンガスのもとで名を成したマックファーソン。バップ路線の活きの良いリーダー作をプレスティジやザナドウなどに多くの佳作を残した。その後ジャズ界はアントニオ・ハート、ビンセント・ハーリング、ジェシー・デイビス、アブラハム・バートンなどの有望な新人アルトの台頭でジャズシーンから埋没したかに見えた。しかし90年代に入って不死身のごとく米のマイナーレーベルから何枚ものアルバムをリリースしたがさして注目を得るに至らなかった。ここに来てカナダCellar Liveから最新盤「CHARLES McPHERSON LIVE AT THE CELLAR」が出た。彼の最も近況を伝えるCDである。地元のリズムセクションによるバッキングもバッチリ。マックファーソンの完璧なテクニックと饒舌なアドリブも健在。一本調子になる所がきになるがバラードはさすがにうまい。全6曲、スタンダード3曲、ガレスピーの「Blue Boogie」マックファーソンがオリジナル2曲、パーカーの名演「Star Eyes」ではベテランの面目躍如の奮闘振り。
Charles Mcpherson(as) Ross Taggart(p) jodi Proznick(b) Blaine Wikjord (ds) 2002.7.26-27録音

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2007年2月19日 (月)

新結成ナット・アダレイの会心作

Img_0829_1 「ワーク・ソング」「ジャイブ・サンバ」「オールド・カントリー」など親しみ易い曲作りで人気のあったコルネット奏者のナット・アダレイが亡くなってから7年が経つ。かつて兄キャノンボールとフロントを形成しビル・エバンスと並んでリバーサイドのドル箱的存在だった。ファンキー、ソウル路線は多くのファンに愛され続けた。兄の死後活動を再開して吹き込まれたのがTheresaレーベルの「Nat Adderley Quintet/on the move 。現在は閉鎖されたサンフランシスコのクラブ、キーストンコーナーでのライブ盤である。このグループ、新人は誰一人としていないがジャズシーンの中核を担ってきた重量級で固めている。70年代にマイルスのバンドに在籍したアルトのソニー・フォーチュンの参加が従来路線を脱却して新鮮味が出ている。これは全5曲。ナットが3曲、ラリー・ウィリスが2曲オリジナルを提供している。この時の演奏はもう1枚Theresaから「Blue Autumn」のタイトルで出ていて、こちらはナットを除くメンバーのオリジナルが中心。ナットはその後もビンセント・ハーリング、ロブ・バーガットなど活きのいい新人をメンバーに加えて主流派ジャズを展開した。
Nat Adderley(cor) Sonny Fortune(as) Larry Willis(p) Walter Booker(b) Jimmy Cobb(ds)
1983年

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2007年2月18日 (日)

ロニー・マシューズ、久々のリーダー作

Img_0823_1 「名脇役」とはどの世界にもいるものだ。ピアニスト、ロニー・マシューズを語る時必ずついて来る言葉。リーダー作が少なくサイドメンの趣味の良いアルバムが多いという側面から評論家がそう呼んだのだろう。今回はマシューズの活動中期に当たる1979年BEE HIVE盤で主役になった「Legacy」。BEE HIVEは短期間で活動を停止してしまったがバップ臭の濃い佳作を連発したレーベルで高い評価を受けた。ここでのマシューズは黒人特有の泥臭さはなく感情を抑制し知性を感じさせる。伝統を保持しながら新しいサウンドを追及する姿はバップ派とは一線を画する。リーダー作では珍しい2ホーン3リズムのオーソドックスな編成。メッセンジャーズの同胞ビル・ハードマンと新鋭(当時)テナーのリッキー・フォードの新旧コンビの組合せが聴きものでスタンダード、オリジナルを溌剌とプレイしマシューズのソロ、トリオが変化をつけている。オリエンタルムードが漂うオリジナルの「Ichi-Ban」(ナンバーワン)はよほど気に入っているのか何回も再演している。こうした何の変哲もないセッションがジャズ本来の良さを感じる。この後、マシューズはイタリア「RED」、オランダ「TIMELESS」、日本「DIW」「SOUND HILLS」などに次々とトリオのリーダー作をリリースして気を吐いた。「名脇役」の名を返上しなければならない。

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2007年2月17日 (土)

歌伴名手、吉田賢一が本領発揮

Img_0822 歌伴の名手吉田賢一が久々にリーダー作「STARDUST」をリリースした。記憶に間違いなければ四半世紀振りになる。吉田賢一は長く都内のホテルでハウスピアニストとして歌伴やトリオなどで活動していたという。80年代前半には来日した白人ヴォーカリストのキャロル・スローンの歌伴で行動を伴にしてLPも出している程れっきとした歌伴の名手である。歌伴といえばジミー・ジョーンズ、ロンネル・ブライト、トミー・フラナガン、ノーマン・シモンズなど枚挙にいとまが無い。みんな順応性が高く趣味の良い味わい深い名演を残しているが吉田賢一もこれらのピアニストに匹敵する実力者である。歌伴はヴォーカリストが唄う歌詞の喜怒哀楽を表現する繊細さが求められる。トリオ演奏でも同じだ。「歌伴ピアニストに駄盤なし」は定説になっている。昨年リリースされた「STARDUST」は2005年に録音されたホヤホヤのもの。音響に特化したレーベル「AKL」だけあって音の忠実度はただものではない。腹にズシンときて迫力満点。全曲スタンダードをミディアムバウンスで心地よくスイングする。タイトルチューンの名曲はピアノ、ベースのソロを1曲ずつプレイする。
パーソネル 吉田賢一(p)山村隆一(b)木村由紀夫(ds)2005.11.2録音

Img_0825
←1982年初リーダー作で自主制作
「THE SHADOW OF YOUR SMILE」(a&a Records)
吉田賢一トリオ

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2007年2月16日 (金)

真価を発揮したQ・いしかわのリーダー作

Img_0821 「Q・いしかわ」といっても何をする人かご存知ない方が多いかも知れない。70歳を超えるベテランのテナー奏者ながらこれまで大きな脚光を浴びてこなかったからだ。そのQ・いしかわが2002年マイナーレーベルのホワッツ・ニューレコードからリーダー作「Q’s GROOVE」をリリースした。いわゆるワンホーンジャズである。テナーサックス奏者Q・いしかわを初めて耳にしたのは10年前にリーダーでピアニスト山見慶子の自主制作盤でセカンドアルバムの「YESTERDAY’S DREAM」のサイドメンとして客演したCDである。テナー本来のゴリゴリした男性的なトーンで黒っぽいフィーリングを発散していたのを鮮明に記憶していた。「Q’s GROOVE」はライブハウスなどで気心のしれた仲間とのセッションでチームワークは抜群。特にピアノの清水絵里子はQ・いしかわのジャズを聴いて衝撃を受けジャズに転向したというエピソードを持っている。普段通りのズ太い音色で豪快にふきまくり乗ってくるとシャウトするような独特なトーンに特色がある。正にこれはQ・いしかわの本領を発揮した作品といえる。今日は奥方の誕生日、もちろん「Q’s GROOVE」を聴いてグルービーに乾杯だ。
パーソネル Q・いしかわ(ts)清水絵里子(p)岡田勉(b)井川晃(ds)
2002.7.9 録音

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2007年2月15日 (木)

バリー・ハリス近年の傑作

Img_082078歳 ジャズピアノの大物バリー・ハリス。鬼才バド・パウエルのエピゴーネンのように揶揄されているが、自分のスタンスと個性をしっかり持ったピアニスト。現在でもワンアンドオンリーで活躍している姿に感動する。今回は1991年オランダBLUE JACKの「FORGOTTEN TAPES SERIES」からの逸品、ハリスのソロ、トリオのコンサートライブ盤。ハリスには駄盤は無い。いつも全霊をかけて自分のペースで弾ききる。ベース、ドラムはオランダのベテランミュージシャンでトリオで得意曲5曲とピアノソロで先輩たちに捧げたB・パウエル、T・モンク、T・ダメロンのオリジナルをメドレーでさらりと弾くあたりは老練の味が出て印象的。ハリスというとリバーサイドやプレスティジ、ザナドー時代の旧作に目がいくが現在の枯れた味わいは若さとは違う魅力がある。最新作は2004年録音の「BARRY HARRIS TRIO/ LIVE from NEW YORK Vol.1」。いつもの得意曲をハリス節で元気な所を見せている。
パーソネル BARRY HARRIS(p) JACQUES SCHOLS(b) ERIC INEKE(ds)
1991.3.7 オランダ録音

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2007年2月14日 (水)

本領発揮の初リーダー作「MUSIC FOREVER」

Img_0818 隠れた実力者吉田桂一が満を持して放った初リーダー作の「MUSIC FOREVER」。地味だがホーン奏者から絶対の信頼がありサイドメンとしての吹き込みがある正統派のジャズピアニスト。遅すぎる位のリーダー作だ。今回こうしたミュージシャンに吹込みの機会を与えたホワッツニューレコードは素晴らしい。初リーダー作と言っても気負いは一つもなく自然体のプレーに徹している事に好感が持てる。それこそモダンジャズのエッセンスが一杯に詰込まれた作品と思う。ソニー・クラークに端を発してウィントン・ケリーのモダンピアノの王道に心酔しただけあって小細工なしの大スイングに酔う。ウェス・モンゴメリーの「FULL HOUSE」の湧き出るフレーズ、マット・デニスの「ANGEL EYES」ではテーマをストレートにじっくりと唄い情感を湛えたバラードに感動する。最新作は2005年にリリースしたトリオ作「I'm Gonna Be Happy!」
パーソネル 吉田桂一(p)佐々木悌ニ(b)廣江靖(ds)2001.9.3-4 録音

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2007年2月13日 (火)

テナーサミットの醍醐味

Img_0817_1 1990年代中期から日本のジャズメンにスポットをあて高音質で良質なジャズを制作した「AUDIO PARK」。この所活動が停止したように見える。かつてはラグタイムピアノ、スイング、ヴォーカル、モダンとオールラウンドのジャズを発信していた。数あるカタログでは「沢田駿 吾ニュークインテット」「Rhapsody in Manhattan/阿見紀代子」「尾田悟カルテット/from Kansas to Be-Bop」「SWING TIME/高浜和英」など魅力あるラインナップが並ぶ。今回は日本では余り見られない大ベテラン尾田悟を中心とした4本のテナーの「 The Tenor Summit/SATOLU Meets Young Six 」。尾田を除く3人、安保徹、右近茂、三木俊雄は同世代で中核を担うテナーマン。何しろ尾田とは倍以上の年齢差、互角に渡り合う熱演に感心する。4本のアンサンブルが心地よく響き、古くはフォーブラザースの感触に浸る。テナーバトルは3曲で尾田との掛合い、他はソロのリレーで四者四様の音色、フレーズで個性の違いを聴き分ける楽しさがある。
パーソネル 尾田悟(ts)三木俊雄(ts)安保徹(ts)右近茂(ts)守屋純子(p)杉本智和(b)
田鹿雅裕(ds) 1996.12.8 録音

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2007年2月12日 (月)

カナダ「Cellar Live」に注目

Img_0814 この所矢継ぎ早に新譜をリリースし、今が旬のレーベル「Cellar Live」。カナダ・バンクーバーに拠点を置くレーベル。オーナーはコリー・ウィード。ミュージシャン、レーベルオーナー、レコードプロデューサー、ジャズクラブオーナーと幾つもの顔を持つ多忙なビジネスマン。2000年にウィードがレストラン、ジャズクラブを買取ったのを契機にレコード界に進出。これまで30枚の上るカタログがある。大半は自身のクラブでのライブであるが最近はNY録音も行っている。30枚の中にはチャリー・パーカーの影、チャールス・マックファーソン、ジャズメッセンジャーに在団したブライアン・リンチ、ベテランのデビッド・ファットヘッド・ニューマン、気鋭のトランペッターライアン・カイザーなど主流派の魅力あるラインアップが並び要注目。初期の傑作から日系女性ピアニストのデビュー盤「Sharon Minemoto Quintet」の2002年録音の「Side A」を紹介します。全8曲全てミネモトのオリジナル。無味乾燥なオリジナルではなく構成も変化に富んでいる。一曲目「The Cookie Monster」からバリバリのハードバップが炸裂する。ジャズメッセンジャーズの再来かと思わせるファンキーなフィーリング。ミネモトもボビー・ティモンズばりのグルービーなソロを展開する。これは手放せない優れものである。
パーソネル Sharon Minemoto(p) Brad Turner(tp)Ross Taggart(ts)Darren Radtke(b)
Bernie Arai(ds) 2002.3.22-23 録音

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2007年2月11日 (日)

中庸の愛すべきテナー奏者 ジュニア・クック

Img_0813 時代を少しさかのぼって昔気に入っていたジャズズマンを紹介します。B級だC級だと揶揄されA級に遂になれなかったテナーマンのジュニア・クック。A級B級の評価は評論家のたわ言。夢中になれば愛着さえ覚えるものだ。ジュニア・クックはブルーノートの4000番台を飾り看板だったホレス・シルバー五重奏団のフロントの一人であった。在団中(1958-1964)に吹きこんだアルバムは7枚。世界にファンキーブームを巻起こし日本にジャズブームを呼んだ。退団後はBLUE NOTE 、TIMELESS 、MUSE、 STEEPLE CHASEなどにアルバムを残した。今日は彼の晩年の作品「THE PLACE TO BE」。欧州の名門STEEPLE CHASEがリリースした1988年録音のリーダー作で他界する3年前のものである。ピアニスト、ミッキー・タッカーがオリジナル2曲提供、他にシダー・ウォルトンやベニー・ゴルソンなどのジャズメンオリジナルを普段通りストレートの奏っている。小難しい事は一切なし、ひたすらアドリブに賭けるインプロバイザーなのだ。引き締った硬質な音色、良く唄うフレーズ、ジャズは先鋭的ある事が全てではない。ジュニア・クックのように革新性とは無縁でもモダンジャズの心を伝えればファンに支持される。色々な人の個性があってジャズが発展してきた事を忘れてはならない。
パーソネル Junior Cook(ts) Mickey Tucker(p) Wayne Dockery(b) Leroy Williams(ds)
1988.11.23 録音

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2007年2月10日 (土)

CD収納の苦労

CDを買い集めるといつしか収納に苦労してくる。管理が悪いといえばそれまでだが整理するのも大変。保管場所が点在して目的のCDを探し出すのが面倒になる。プラケース入りCD1枚の厚さは10ミリ、この厚さが馬鹿にならない。あっという間にボックスが一杯になりボックス買い増しの悪循環をたどる。最近、輸入盤や国内盤でも紙ジャケが普及している。紙ジャケにはシングルとダブルジャケットがありダブル(CD1枚)の厚みは7ミリ程度でプラケースと変わらず収納のメリットは期待出来ない。むしろ収納面からいけばシングルジャケだ。厚さ3ミリでプラケースの3分の1だ。オリジナル盤のジャケットを復刻しているので感触がちがい気に入っている。格段に収納効率が良いというふれ込みで一時「場所を取らないCD収納法」なるものをやってみた。収納枚数は増えるが背面文字が無い分探し出すのに時間がかかってしまう。これも管理が必要だ。この方法は表裏のイラスト、ライナーをプラケースから取り出し、CDを市販の不織布に収めて最後はプラケースを保護する汎用のビニールカバーの中に一式入れておしまい、いわゆる「簡易収納」。1枚の簡易収納は厚さ約2ミリ。ビニールカバーは透明なので中身が確認出来る。なにしろプラケース1枚に対して4枚分に相等するので収納効率は抜群である。基準を決めて使い勝手を良くしたい。

Img_0810
左上 シングル紙ジャケ 右上 ダブル紙ジャケ
左下 プラケース入り   右下  簡易収納

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2007年2月 9日 (金)

ハードバップが現代に蘇る「DMQ Live」 

Img_0805 50~60年代の熱血ハードバップが帰ってきた。2005年録音のホヤホヤの最新作。2管のユニゾンによるテーマからソロの突入にはぞくぞくする興奮を覚える。Donavan/Muradian Qnintet DMQ Liveがそれである。一昔前にはごく普通のスタイルであったがめっきり少なくなってしまったので余計に新鮮味が感じられる。このグループ当初は「ナイロビ・トリオ」と名乗っていた。店頭に飾ってあった時いつものトリオ物と思いCDを手に取ってライナーを見るとなんと2ホーン3リズムのバップ編成ではないか。ベースとドラムスの双頭コンボでピアノを含めた3人は最初からのメンバー。今度のリリースが3作目。5人なのにトリオでは具合が悪いのか名前変え、フロントの2人を入替えて再出発。メンバーは若くはないようだが演奏は 若さ溌剌。W・ショーターの「BLACK NILE」からエンジン全開。息詰まるソロの応酬は迫力満点。B・ゴルソンの「WHISPER NOT」でモダンスイングを展開。ジャズメンオリジナル、スタンダードの全7曲、聴き所満載。余談になるがジャケットの表裏のデザインが何故か名門「ブルーノート」を意識した作りのように思える。

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2007年2月 8日 (木)

ベテランジャズメンの珠玉のバラード

Img_0802 バラードの魅力をたっぷり湛えたベテラン達の共演作を紹介します。2004年にソウルメディアレコードからリリースされた「前田憲男&稲垣次郎」が共演した「BALLADS-BEAUTIFUL SADNESS-」。ベテランの共演というと仲良し倶楽部的な軟派ジャズとの印象を受けやすい。それがどうして、真向から対峙した真剣勝負。ジャズの歴史を作り上げてきた百戦錬磨の二人の共演は絶好の顔合せ。ジャズの王道を行く安定感、安心感がズシリと伝わってくる。昔コルトレーンの全盛期のアルバムを制作した「インパルス」というレーベルのレイアウトにどこか似ているのに気がついた。中身は全10曲1曲を除いてよく知られた哀愁のあるスタンダードを稲垣がストレートにズ太い音色で情感を込めて唄いあげる。これをリズムセクションが支える一体感はさすがであり経験を積んだ者しか出せない味。唯一のオリジナルのタイトル曲「BEAUTIFUL SADNESS」の稲垣の哀感のあるソロは絶品。最後は「時の過ぎ行くままに」で前田のソロピアノが余韻を残して終わる。2曲で旧友西條孝之介が加わり彩を添える。
パーソネル:前田憲男(p)稲垣次郎(ts)荒川康男(b)竹田光司(ds)西條孝之介(ts)
2004.3.17-18 録音

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2007年2月 7日 (水)

ヴァイブジャズの魅力

Img_0800_3 ヴィブラホンという楽器、ジャズ的なインパクトが希薄という印象を受ける。しかし硬質で独特な響きが表現豊かなサウンドを作っている。ヴァイビストで思い起こさせる人に御大ミルト・ジャックソン、レム・ウィンチェスター、ゲーリー・バートン、ボビー・ハッチャーソンなどモダン派が挙げられる。本邦では増田一郎、松崎竜生、大井貴司、阿見紀代子などの実力者が浮かぶ。今日紹介する藤井寛は正統派を指向しバリバリで活躍しているモダン派のベテランヴァイビスト。1995年に「CAB RECORDS」というマイナーレーベルから「Parker's Mood」という初リーダー作を出し一躍主役に踊り出た。ここでは三つのセッションでフルートやオルガンなどを加え、ヴァイブがうまく融合して多彩なサウンドが聴かれる。最近の作品は2002年、高音質CDに特化した自主レーベル「AKL」の「Collaboration」がいい。最初のトラック、S・タレンタインの「Sugar」でブルージー」なムードが横溢して各人の卓越したソロが実にグルービー。全10曲ホーン抜きのギター入り4リズム。ぶ厚いリズムセクションにのって藤井がのびのびと縦横無尽にプレイし、加えて超音質録音の臨場感が魅力を増している。
パーソネル:藤井寛(vib)向里直樹(g)岩谷泰行(p)青木喬嗣(b)八木秀樹(ds)2002.10.16録音

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←1995年初リーダー作「CAB RECORDS」の「Parker's Mood」

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2007年2月 6日 (火)

トラブル発生! 給湯器から水漏れ

家の外壁に取付けたガス給湯器から水がポタポタと漏れ出した。カバーを外しして目視点検しても漏れ箇所が判明しない。内部はマイコンの電子回路がびっしり配線されているので無理をせず修理業者に連絡。点検業者が来て内部の養生を施して主要機器の熱交換器を取出して点検開始。圧力を掛ける試験装置が無いので漏れ箇所が分からない。銅管に変色らしき箇所があったのでそこを溶接して塞ぎ再取付けを行い水道の元栓を開けて通水確認。期待は外れ再度漏れ出しガックリ。経年劣化が原因のようだ。考えた挙句、苦しい家計ながら新品と交換する事にした。什器、家電など経年劣化は避けられない。そのための費用が嵩み生活が楽にならない。

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2007年2月 5日 (月)

和ジャズ再興

Img_0790 ディスクユニオンの「THINK!」レーベルが「昭和ジャズ復刻シリーズ」をスタートさせてから過去の貴重な音源の復活により和ジャズに対する再評価が高まっている。この折私的に制作された「SMILE」レーベルの「STRODE ROAD」が26年振りにCD化された。「STRODE ROAD」は当時若手の成長株として注目されていたピアニスト「関根敏行」の初リーダー作(1978年録音)。アップテンポ、スローバラードとも情感豊かに表現し23歳とは思えない完成度。今でも全く古さを感じさせない充実したサウンドに仕上がっている。このアルバムにはある思い出があった。帰省した折(1981)関内にあったジャズスポット「Chicago」に立寄った。「Chicago」は大桟橋に向かう途中の開港記念館裏手のビルの階上にあった。そこに出演していたのが関根敏行トリオだった。スーツを着た若く小柄な青年が話し掛けて来た。「関根敏行のレコードを作りましたので1枚どうですか」。それまで関根敏行をあまり注目していなかったがライブの素晴らしさに惚れ込んでしまい2枚注文した。当人は間もなく店を後にし1時間位経った頃レコードを抱えて店に戻って来た。家にレコードを取に行っていたのだ。今ではライブ会場にリリースしたCDを置いて営業をするが当時は無かったのだ。ライブが終わってから買ったLPの表に関根敏行に記念としてサインをもらった。2枚の内1枚を友人にあげたが今どうなっているだろう。

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2007年2月 4日 (日)

「SHONAN JAZZ BY THE SEA LIVE」に岸ミツアキ登場

ストリーミング放送の「湘南ビーチFM」で毎月「SHONAN JAZZ BY THE SEA LIVE」がライブ放送される。きのう人気の「岸ミツアキトリオ」が出演した。今迄会場の葉山マリーナ迄行っていたが今回は自宅のPCの最前線で聴く事にした。ライブストリーミングはライブ会場にいる感覚でリアルである。放送前にPCの設定確認。Windowsのボルームコントロールを適正位置にセットし録音するためのソフトを立上げ、HDDの空容量をチェックして準備完了。20時定刻に1stステージのスタート。オープニングはコール・ポーターの「I LOVE YOU」。軽快なスイングテンポでグイグイとせまる。岸の好調さが伝わる。スタンダード、バップ、ボサと多彩なプログラムが岸の魅力を増幅する。2ndステージは21時15分スタート。ダメロンのバップチューン「HOT HOUSE」がオープニングから炸裂する。「ユード・ビー・ソー・ナイス・・・」「ホワッツ・ニュー」「ハッシャバイ」などバップチューンを絡ませた選曲が緊張感を生む。曲間に楽しいトークを交えつつ2ステージが終了した。来月のライブが楽しみだ。昨日の出演 岸ミツアキ(pf) 中村新太郎(b) 力武誠(ds) mc&vo キャロル山崎

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2007年2月 3日 (土)

琴線に触れるギタリスト中牟礼貞則

Img_0785_1 ジャズギターといえば超人的なテクニックでジャズ界を圧巻したウェス・モンゴメリーやブルージーな感覚のソロで魅了したケニー・バレルなどの外人がすぐ頭に浮かぶ。今日紹介する中牟礼貞則は本邦を代表する屈指のベテランギタリスト。感性豊かなソロワークと心の琴線に触れるサウンドは感涙ものである。ピアノやホーンを排したギタートリオで弾きまくるのが彼の真骨頂。ジャズの生命である4ビートの真向勝負と繊細な音色のバランスが良い。自身の名を冠した実質的リーダー作は1979年のライブ盤「Live At SHINY STOKINGS」で素晴らしい仕上がり。最新作は2000年8月の自主制作盤「Remembrance」。得意としているギタートリオで伝統を踏襲しつつ美的世界に引き込まれる。ギタートリオは病みつきなる位魔性のあるサウンドである。

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2007年2月 2日 (金)

「ニュースウォッチ9」の「ちぐさ」閉店特集

1月31日「ちぐさ」は閉店した。NHK夜の報道番組「ニュースウォッチ9」で昨日ジャズ喫茶「ちぐさ」の閉店の模様を特集した。「日本のジャズとともに74年、横浜の名物喫茶最後の名演」と題して21時半前に数分間放映した。最後だと思うと寂しさが込み上げて来た。旧知のトランペッター日野皓正も駆けつけ回顧談の後、初代マスターの大きな写真パネルに花とトランペットの絵を「末永く見守ってほしい」との願いを込めてしたためた。愛器のトランペットを取出しソロで「マイ・ファニー・バレンタイン」が店内に響く。吹き終わったあと「ちぐさは永遠」とポツリ呟く。閉店を惜しむ常連客が押し寄せ立見(聴)客が出るほどの大盛況。長年鳴らし続けたターンテーブルに最後に乗ったのはマスターの愛聴盤ビル・エバンスの名盤「ワルツ・フォー・デビー」。カートリッジが指先から離れトレースを始めるとお気に入りだった「マイ・フーリッシュ・ハート」が静かに流れ始めた。場面が変わり「ちぐさ」一帯は既に取壊され再開発が進んでいる様子が映し出される。閉店後「ちぐさ」を象徴していた看板が暗闇の中取外された。

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2007年2月 1日 (木)

マンサク≒まず咲く

庭に樹高1メートル程の2本の「マンサク」が開花した。暖冬の影響か例年より一週間早い。黄色い花弁の「ニシキマンサク」と花弁が紅色の「アカバナマンサク」。アカバナはほぼ満開になったがニシキは3分咲きといったところ。「マンサク」の由来は早春に「まず咲く」所から又、枝一面に咲く花の様子が豊年「満作」を思わせる所から命名されたと言う。毎年「マンサク」が咲き始めると確実に春が近づいている事を実感する。花弁が線状にちじれ枝に数個かたまって咲き、枯葉が枝にくっついて落下しないのがこの木の特徴である。花も蕾もヒヨドリの食害に合わないのでじっくり観察出来る。

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←ニシキマンサク



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←アカバナマンサク

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